About racoについて

設立目的

NPO法人raco(Reserch for Arts and Culture Okinawa)は、沖縄県内外において、沖縄の「芸術・文化」に関わるリサーチを行うとともに、それらを担う継承者の育成及び新たな文化の創造に寄与することを目的として活動を始めました。
sima art laboとして2014年に活動を開始。
沖縄美術に関するインタビュー調査、共同研究空間の場づくりと仲間づくりのためのイベント等を行ってきました。
2015年1月には法人化にともない、NPO法人racoとなりました。

活動内容

2014年度はsima art laboとして以下の活動を行いました。

12000年代の沖縄美術についての検証と次世代の沖縄を考えるプログラム

共同空間づくり、基盤づくり、を進めるにあたり、重要な2000年代の沖縄美術における活発な運動について包括的な分析は行われておらず、資料も集められていない状況にある。
時間が経ち、少しずつ人々の記憶が薄れていく前に、インタビューや対談を通し、書き残していくことにより、私たち自身が沖縄の現代文化とは何かを考え、理解し、次世代への活動の継承を目指す。

2共同研究空間の場づくり、仲間づくり
  1. 共同売店からみえる自立運営をめざした場所づくり上記の活動を通し、共同研究者、団体などと話し合いながらそれに見合う場をつくるための話し合い、研究会を持つ。例えば、住民が出資し、売店の配当を分配するだけでなく、寄り合い場となり、またコミュニティースペース・学びの場ともなってきた沖縄の共同売店がある。その優れたシステムを手掛かりに、芸術におけるその様な場づくりを目指し、個別に活動している個人や団体が共同で活動できる場、相互扶助の場となりながら、将来的な自立運営をめざす。
  2. 大学・住民と連携した共同研究空間と仲間づくり沖縄県立芸術大学とも連携し、そこから見えてくる課題について研究し、蓄積していけるための空間を立ち上げ、美術、芸術のみならず、様々な分野の研究者や市民が集い、共に学び合える場としての、共同研究空間を立ち上げる。
  3. サポートシステムの構築とアートマネージャーなど人材育成弊団体が窓口となり、個々の団体・個人の活動をサポートするシステムを構築する。例えば、メンバーが所属する団体をパートナー団体としそれぞれの特性を生かしたプログラムを推進、またこれから活動を考えている団体・個人の活動に対しても弊団体と連携を図ることで活動の継承、育成に繋がるものと考える。運営についても学生などから積極的にインターンを募集し、アートマネージャーを育成していく。

メンバー

岡田有美子(おかだゆみこ)

武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科卒業。2005年~2009年NPO 法人前島アートセンター事務局。2009 年アートプロデュースユニットcimarcus 結成。沖縄の中で移動しながら映像・パフォーマンス作品の上映・上演を行っている。雑誌「las barcas」編集メンバー。2011 年文化庁新進芸術家海外研修生としてキューバに滞在。その後グアテマラにリサーチのため滞在。

阪田清子(さかたきよこ)

1972年 新潟県上越市生まれ。沖縄県立芸術大学大学院(絵画専修)修了。美術家。主な展覧会:2006年「大地の芸術祭・越後妻有アートトリエンナーレ」(新潟/松之山エリア)、2007年「沖縄文化の軌跡」沖縄県立博物館・美術館開館記念展、2011〜12年「アジアをつなぐ」展(福岡アジア美術館、沖縄県立博物館・美術館、栃木県立美術館、三重県立美術館)、ほか。国内外において展覧会、レジデンスを行なう。2006年〜2010年NPO法人前島アートセンター理事。2003年〜2010年、近畿大学九州短期大学非常勤講師。2003年〜現在、沖縄県立芸術大学非常勤講師。2007年〜現在、沖縄大学非常勤講師。雑誌「las barcas」編集メンバー。沖縄アートサイト「compass」メンバー。環境芸術学会会員。

宮城未来(みやぎみき)

1976年香川県高松市生まれ。2001年~2005年NPO法人前島アートセンター事務局、美術館学芸員補助やマングローブ植林NGO事務局勤務の後、2007年に美術書専門の古書店「言事堂」を那覇市若狭に開店。現在は那覇市松尾にて営業。前島アートセンター会報誌『Third Street』編集・執筆(2002年~2004年)、ニュースレター『a-new』編集・執筆(2004年~2005年)のほか、全国のフリーペーパーを集めた展覧会やポエトリーリーディング、モノレール内での即興演劇の舞台と朗読会といった本周辺のイベントを多数企画。長万部写真道場研究所研究員、北の開拓写真研究協議会会員(2016年〜)。

仲宗根香織(なかそねかおり)

1979年沖縄生まれ。雑誌lasbarcas主宰、写真家。大学在学中より写真を撮り始め、展覧会ほか、インディペンデントの雑誌を中心に作品を発表。2006年ひとつぼ展入選。2008年から2010年まで写真雑誌『LP』で編集メンバーとして写真作品を発表。2011年に雑誌lasbarcasを立ち上げ、2014年10月に3冊目となるlasbarcas別冊を発行した。

2016年までの前メンバー

町田恵美(まちだめぐみ)

沖縄県立博物館・美術館教育普及担当学芸員(2007~2016)を経て、フリーのエデュケーターとして活動を始める。
沖縄を拠点に、県内外を行ったり来たりしながら、沖縄(との関わりなど)について考えている。
あいちトリエンナーレ2016コラム展示「交わる水―邂逅する北海道/沖縄」キュレーター。

宮城潤(みやぎじゅん)

1972年、沖縄県那覇市生まれ。沖縄県立芸術大学大学院(彫刻専攻)修了後、2001年前島アートセンター設立、初代理事長を務める。まちなかを舞台にした現代アートプロジェクト「wanakio(ワナキオ)」を企画(2002,03,05,08年開催)。
沖縄県立博物館・美術館にも関わり、2007〜2010年は指定管理者「文化の杜共同企業体」アドバイザー、2012年〜沖縄県立博物館・美術館協議会 ワーキング会議メンバーを務めている。現在は、NPO法人アートNPOリンクの理事。沖縄アートサイト「compass」メンバー。また、2007〜2009年、公募による非常勤館長として那覇市若狭公民館に勤務。その後、2010年より若狭公民館が一部業務委託という運営体制に移行すると同時に、業務受託団体「NPO法人地域サポートわかさ」の事務局長兼公民館事業部長として、引き続き若狭公民館の運営に携わっている。2010〜2012年、文部科学省より社会教育アドバイザーを委嘱される。